不動産のStepup

事例紹介

住宅ローンを滞ってしまい、任意売却で強制競売を回避した事例(T市・O様)

●phase.1 受任

 O様よりお電話をいただき、近場の喫茶店でお話を承りました。
 ご病気や配偶者の転職などもあり、収入が激減してしまったため、住宅ローンを滞納してしまい、「〇〇債権回収株式会社」というところから手紙が来てしまった。住宅の売却はやむを得ないと思うが、どうしたらよいだろうか、というご相談でした。
  資料を拝見すると、住宅もまだ比較的新しく、環境の良い分譲地。売却すること自体は何の問題もなさそうです。

 ただ。

 「住宅が比較的新しい」ということは、「住宅ローンを借り入れてからまだ日が浅い」ということであり、それはすなわち、「返済しなければいけない金額が多い」ということ。
 私の見立てでは、どうしても残債権は数百万円程度残ってしまうだろうというくらい。
 O様も、別の不動産屋さんにも見立てを聞いておられたらしく、そのあたりはほぼ、覚悟はできていたようです。
 そしてそこに、一つ問題があったのです。
 それは、借入の名義。
 資料を拝見した時点で気付いて、O様にはお話ししましたが、この住宅ローンの借り入れの名義、すなわち「借主」はO様とそのお父様の連名になっていました。
 ということは、住宅を売却して残った残債権に関しては、O様とお父様とで返済を続けていかなければならず、そこが滞ると、お父様がお住いの家が同じく競売に処されてしまうという危険性が生まれてしまう、ということです。
 競売にしても、任意売却にしても、先ほどのリスクが残るのならば、せめて専門家の手助けが借りられるほうがいいということで、その場でご依頼をいただきました。

 

●phase.2 打合せ

 この案件に関しては、phase.1でもお話しした通り、お父様の名義も絡んでおりますので、お父様にご説明し、ご納得していただかないと先に進めるわけにはいきません。感情論的にも、倫理的にも、書類的にも、法律的にも。
 そこで、O様に同行して、お父様にも事情と状況、今後のことなどをお話しさせていただきました。

 

●phase.3 交渉

 次なるは、債権者さんとの交渉。
 不動産的には何の問題もなく、価格の査定書やその根拠などを元に、妥当な売却価格を決めていくことになりますが、話の重点は「売却後」について。具体的なその後の返済額に関しては、O様やO様のお父様と直接お話をしていただくことになりますが、その地ならしです。

 

●phase.4 売却

 この案件は、建築後あまり時間もたっていなかったこともあり、ハウスメーカーさんの保証期間内の売却でした。そして、O様の奥様が本当にキレイに建物を管理していたこともあり、通常の売却方法でお話を先に進めることになりました。
 すると、まもなく購入希望者様が見つかり、順調に話が先に進みます。

 

●phase.5 引越し

 O様、ワンちゃんと猫ちゃんを数匹ずつ飼育しておられたこともあり、通常の賃貸物件での引越し先探しが多難を極めることを重々承知しておられ、ご自分で地域の「空き家バンク」を当られ、古いながらもゆったりとした貸家にお引越しをすることが決まりました。
 この際の手続きに関しては、役所は関与してくれないので、弊社が契約書を作成したり、契約条件を煮詰めたりすることのお手伝いをさせていただきました。

 

●phase.6 引渡・完了

 お引渡し当日も、買主様・売主様、そして債権者の担当者さん、そして登記の協力をいただいた司法書士さんも笑顔で終了。

 

●お客様(O様)の声

 頼れる親族や知り合いもおらず、どこに相談に行けばいいかわからず、本当に困っていました。家は手放さざるを得ませんでしたが、父親のことにも配慮でき、また、競売で落札されて近所の皆さんに知られるような事態にならなかったことが何よりでした。

社団法人 全日本不動産協会 富山県本部
Topics
日々、ステップアップ!
お取り扱い物件
不動産・賃貸のアットホーム
行政書士・相続診断士 事務所 Stepup