もううんざり。(長文注意)

みなさんこんばんは!!

今朝方、母親から、またうんざりしてしまうFAXが届く。
何かと言うと。
案件2
こんな感じ。
簡単にいうと、
「僕の曾祖父の奥さん(曾祖母)の弟がなくなった際の相続手続きがされていないので、解決したい」
ということ。

実は先日から、別の案件で、
「僕の曾祖父の腹違いの弟の奥さんがなくなった際の相続手続きがされていない」
ということでずっともめていたのが、やっと目処がつきそうだった矢先でした。。。
もう、うんざり。
うちの家系、どうなってるんだろう。
ちゃんとしといてくれよ。。。
財産を遺してくれとは言いません。
せめて、手間とリスクだけ遺していくのは勘弁です。。。
実感として思いますが。
不動産の相続登記は特に、「相続登記は義務化」したほうがいいのではないか。
真剣にそう思っています。
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●「手間」はわかるけど、「リスク」ってなに?
という声が聞こえて来そう。
では、聞きます。
被相続人(亡くなった方)に、借金があったら、その借金はどうなると思いますか??
「借金」も、財産です。
よく、「マイナスの財産」なんて言いますが、それも相続で引き継がれるんです。
ということは、相続人は、もしかしたらその借金を背負わされる可能性があるわけです。
●でも、相続分を放棄するわけだから、「マイナスの相続分」も相続しないんじゃないの?
法律上の「相続放棄」をする場合は、「全ての相続財産を放棄するため、マイナスの財産も引き継がない」ので、それは間違いありません。
ただ、こういう場合に法律家が送りつけてくる書類は、「相続分譲渡証明書」や「相続分放棄証明書」という書類であることが多いです。
この書類に実印を押して、印鑑登録証明書を一通同封して、返送して下さい、となっていることが多いのです。
ただ、この書類、「相続放棄」をしたことにはなりません。
あくまで、「相続放棄」をするには、家庭裁判所の手続きが必要です。
では、その法律家が送りつけて来た書類に実印を捺印して、印鑑証明書を添付するとどうなるのか。
俗にいう「何ももらわない相続」を選択したことになります。
つまり、「相続放棄」をしたのではなく、「0円を相続した」という事。
だから、あくまで相続手続きには参加しているわけです。
●それでも、やっぱり相続分を他の相続人に渡してしまっているわけだから、「マイナスの相続分」も引き継がないんじゃない?
実は、そういうわけにはいきません。
「相続分を譲渡しました」というのは、相続人間ではもちろん有効です。ですが、借金の貸主などの外部の人間には効力を有さない事になっています。
つまり、「マイナスの相続分も含めて、他の相続人にあげてしまっているので、自分は関係ないから、他の相続人に返してもらって」という言い分は通用しないんです。
だから、「何ももらわない相続」を選択しても、借金があった場合には、自分にも「返済しろ」と迫られる可能性があります。
もちろん、全額ではなく、法定相続分に応じた分だけですが。
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だとすると、ですよ。
法律家からの手紙に、「協力してくれるのであれば、書類に実印を押して印鑑登録証明書を同封して下さい」とだけ書かれているのは如何なものかと思うのです。
その書類に実印を押して、印鑑登録証明書を添付した途端に、上記のようなリスクがあることを説明しないのは、法律家としての倫理に当てはめてどうなのか。
もちろん、この書類を送ってこられている相続人は、その法律家の「クライアント」ではありません。
だからと言って、リスクを説明しないような、悪くいうと「だまし討ち」のようなやり方をしていいものか。
僕は、甚だ疑問です。
今回の「法律家」からは、そうはいっても、今回の案件に関しては、「もし借金があったとしても、相当昔の借金である可能性が高いので、その場合は時効の援用をすれば問題ないと思いますし、おそらく借金はないと思いますよ」という発言。
・時効の援用をすれば大丈夫
そうならば、最初から「マイナスの財産が残っている可能性も否定できませんが、その場合でも時効の援用をすれば問題はないと思われます。必要ならば、当事務所にご依頼いただければ格安で手続きしますよ」くらい言いなさいよ。その説明なしにハンコを押させる行為はどうなんでしょうか。
・おそらく借金はないと思いますよ
「無いことの証明」は悪魔の証明ですよ。それを軽々しく口にしないほうがいいと思います。その言葉を信じてその道を進んだ一般人が、借金のリスクに直面した時、その言葉の責任を取ってくれるのでしょうか。きっと、取ってくれませんよね。
もちろん、僕は、「新たなマイナスの財産」が発見された際には、改めて「相続放棄」をすることができる可能性があることは知っています。
ですが、「絶対できる」わけじゃ無いですよね。
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今回は、親族のうちに僕がいたため、足りないまでも、少なからずチェックをすることができました。
でも、一家に一人、法律家がいるというわけでは無いですよね。
法律家の諸兄姉。
後から、「騙された」なんて思われないような仕事がしたいですよね。
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IMG_1903.jpg
今日の最後に立ち寄った環水公園。
赤い糸が綺麗にライトアップされていました^^

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